立岩岳 群馬県南牧村   < 西上州 >  山と高原の地図21 昭文社

冬はバイクも、釣りも、ゴルフも、あまりぱっとしない。

原因は、言わずもがな、寒さである。

 

<  ワカサギ釣りの終焉 >

 冬の風物詩のワカサギ釣りも、赤城大沼などで回復した。が、ワカサギ釣りも、東電原発の予防保全不十分でのメルトダウンによる爆発での関東一円、いや軽井沢までのセシウムのばらまきで、各地で禁止となっていた。

 氷上のワカサギ釣りも禁止になり、一度やめてしまうと、ドームテントのビニールもボロボロになったままで、解禁となっても、簡単には、復帰できない。また、セシウムがそう易々と湖底から消えるはずもないという思いもあり敬遠する。

 実際、中古の釣具店では、釣り用テント、電動ワカサギ竿、魚探、そして氷に穴をあけるドリルなどが、たくさん出てきた。皆、震災被害者の生活が懸かった人々の悲しさにははるかに及ばす、それを申し訳ないと思いながら、自分たちの趣味、これは遊びであるが或る面では遊びではなく、働いているもののささやかな楽しみや、道であったはずであるが、行きたくても行けない榛名湖、赤城大沼の冬の風物詩を5年も遠ざかると、興味、経済力、気力、老化などで興味を失いどうでもよくなり、他の心の楽しみを見つけてしまう。特に、2011年に60歳以上であった方々は、すでに65歳をこして、再開する方は一部の聞いている。その人たちの、工夫を凝らした釣り道具が、タックルベリーなどに並ぶのである。

 

 ということで、冬は、西上州の山々を歩いて、歳とともに衰えていく足腰を鍛えている。

"西上州" とは、登山者なら、昭文社のシリーズ地図の一つであることを知っている人も多い。"藪岩"とも言われている、1000m程度の低山ではあるが、切れ込んで尾根道やバリエーションの多い岩山で、花と新緑、紅葉が楽しめるだけではなく、冬場に雪が少なく、雪山をやらない大半のハイカーには、人気がある。

 

群馬県はネギで有名な下仁田町がある。ここから、西に西牧、南牧の二つの街道が長野県に向けて走っている。どちらの街道沿いには、岩山が顔を出した山がたくさんある。

 

今回の写真は、南牧村は星尾集落の先にある "立岩" である。

見ての通り、二つの岩塊と絶壁からなる、雄大な山である。

高度感のある天空の尾根歩きも、有名な妙義山とそん色ない。

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西と、東の岩塊の間からの掘るルートが直登ルートである。

危険なガレ場と岩場のテラスを斜めに上がる鎖場のトラバースが、ハイライトである。

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足場は極めてゆるいガレ場で、間をおかないと容易に滑落する岩で怪我をすることとなる。

 

鎖場を無事すぎると、西の岩塊の裏(北側)を通過して、鎖場をへて頂上の尾根筋に出る。下の写真の左手から、上りつめたところで、視界が開ける。

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この尾根筋には、頂上手前に少し狭いが開けたところがあり、木造仏がある。

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おにぎり二つと、ペットボトル一本とリンゴで一日楽しめる。

山はよい。冬登れる山は、やはり雪の少ない、簡単すぎない西上州が、なおさら楽しみである。