MC TELE ROKKOR-PF 1:2.8 135mm

MCテレロッコールPF135mm F2.8は好きなレンズの一つである。キャノンの同スペックのFDレンズより柔らかな気がする。古いレンズの話である。ボディーはアルミの削り出しで、ピントリングの回す角度が大きく一ひねりでは間に合わない。微調整が効くのである。フードがスライドで出るタイプだ。

すでに、1本をケース付きで、しかもきれいなPF135を持っている。しかし、岩山に上り落としたり、砂が入ったりするのを恐れると、山には持っていけない。ヤフオクで安いのが出ていたので2本目を落札した。後玉の前側に恐ろしくカビがはびこっていた。前玉はきれいだ。コートも色艶をだして、きれいに輝いている。

 

さっそく分解し、カビ取をした。あっさりときれいになったので拍子抜けした。すぐに組立、試し撮りした。F11あたりを主に使ってみた。遠景はF22で逆にぼけ始めるので、F16で取るとよい。試し撮りは、フィルムは時間がかかるので、LumixG5に取り付けた。

 

カビの影響は無いようである。清掃OKということとする。

1.5mほど離す必要があり近づけないレンズだが、小さなバラも小さく映る画角となる。マクロではないが、花撮りで好きなレンズだ。500gを超える重さのレンズだが、重くてもそれをザックに入れ、山の可憐な岩桜など撮りたいと思わせるMCレンズだ。(主観)

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機械ものであるがアグリ系なのでほんのりぼかしてみた。メリハリの利いたレンズであるが、RAW現像ですこしローキー気味に落とした。

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梅もちらほら咲いてきた。ミノルタは、背景の枝がうるさいぼけ方をしないので助かる。下の写真も絞りは11のままでとったが、開ければもっと柔らかになる。

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PFは5群6枚を表している。コントラスト、発色、望遠での柔らかさ、背景の絞りの調整でのボケが卓越している。最近のプラスチックレンズとは違って、当 時の技術者の設計の執念が掌の上にある。パソコンがなかった時代に計算を繰り返し、職人が一枚一枚磨き、コーティングしたものである。まさに手作りであ る。フィルムレンズでリバーサル写真を撮る際に使っている。

今回は、ミラーレス一眼でテストした。

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